アクセス解析の集計と用語定義ガイドライン第2版から。
「参照元」あるいは「リファラー」、「リンク元」などとも呼ばれる。参照元とは、リンクによって計測対象内のページへ誘導した元のページを示す。ここで定義した狭義の「参照元」に加えて、ダミーパラメータを付けるなどして広告流入を区別したものも含めた「流入元」という上位概念もある。この場合は参照元情報だけでなく、別の情報も加えて、どこからサイトに訪問したのかをより精度高く補足することになる。
参照元は複数のタイプのカテゴリ分けによって括られることもある。
以下は計測対象範囲の内外によって二分したもの。
・内部参照元 - 計測対象範囲の内部のページURLである。
・外部参照元 - 計測対象範囲の外部のページURLである。
以下は参照元サイトの性格によって分類したもの。
・検索エンジン - 一般的に外部参照元の内、検索サービスを提供するサイト経由の参照時に生成されたページURLについてはこれを一つのカテゴリとして括ることが多い。多くのツールで検索エンジンをグループ化してレポートしているが、ツールによって検索エンジンの定義は異なる。多くのツールでは代表的な検索エンジンが含まれるが、国内外のすべての検索エンジンが網羅されていない場合が多い。参照元に「search」という文字列を含む全てのURLを捕捉するためにワイルドカードを使って指定しているような場合もある。
また、計測対象のサイトの多くは、サイト内のページを検索するための検索窓を用意しており、サイト内検索機能によって生成されたページURLを含む内部参照元を一つのカテゴリで括る場合もある。検索エンジンを指標に用いる場合は、外部の検索エンジンによるものとサイト内検索とを分けて取り扱うことが望ましい。
・参照元なし - 参照元の値が空の場合。参照元の文字列がない場合は、ユーザーが直接URLを入力したか、ブックマーク(お気に入り)の一覧から選択した時、アプリケーションからのアクセス、一部のリダイレクト、iframeコンテンツ経由のクリック、SSLサイトからのリンク、ブラウザやセキュリティソフトの設定で参照元情報を飛ばさない場合などが該当する。
以下は、参照元がどのようなURLのレベルで表示されるかによって、分類したもの。
・参照元ドメイン - example.co.jpからが何件など、ドメインレベルでまとめられたもの
・参照元サイト - www.example.co.jpなどサブドメインレベルでまとめられたもの
・参照元URL - http://www.example.co.jp /index.htmlなど個々のページレベルでまとめられたもの
以下は、ページ、訪問、ユニーク訪問のレベルで分類したもので、詳細は次ページを参照のこと。
・ページ参照元
・訪問参照元
・訪問者の最初の参照元
・ページ参照元
「ページ参照元」は各閲覧ページの参照元を表す。そのため「ページ参照元」の件数の合計は、(参照元なしも含めて)全ページビュー数に合致しなければならない。参照元(リファラー)レポートとして提供されているのは、「訪問参照元」である場合が多いが、この「ページ参照元」である場合もある。
・訪問参照元
「訪問参照元」は各「訪問」の最初の閲覧ページの参照元を表す。そのため「訪問参照元」の件数の合計は、(参照元なしも含めて)全訪問回数に合致しなければならない。ただし同じ「訪問」で、複数回外部からのリンクでのページ閲覧がある場合(同じセッション内に外部に一旦出て、またリンクで計測対象範囲内に戻ってきた場合)に、これらの外部参照元もカウントするような場合では、合計が合致しない。参照元(リファラー)レポートとして提供されているのは、この「訪問参照元」である場合が多い。
・訪問者の最初の参照元
「訪問者の最初の参照元」は集計期間のユニーク訪問者の計測期間中の最初の訪問参照元を表す。そのため「訪問者の最初の参照元」の件数の合計は、(参照元なしも含めて)ユニーク訪問者数に合致しなければならない。
多くのツールでは、このユニーク訪問者をキーにしたレポートを提供していない。このような「訪問」を跨ぐ集計は、広告効果測定における間接効果に近い概念である。例えば下記のAさんの訪問を例に取る。Aさんは測定対象サイトに6月30日に初めて訪問し、7月と8月に1回ずつ下記参照元からサイトに訪問したとする。
6月30日 7月1日 8月2日
Aさんの訪問 検索エンジン ニュース・サイト ブックマーク(参照元なし)
このケースにおいて、集計期間が8月の月次のレポートにおける「訪問者の最初の参照元」は、初訪問した時の参照元である検索エンジンということになる。
ここで問題になるのは、計測が始まった時期は、過去データが溜まっていないため、直近の参照元レポートと大きな差がでないということが考えられる。また訪問者のユニークを特定する方法に依存して精度が決まるという面もある。例えばクッキーによってユニークを特定する方法の場合は、そのクッキーの有効期間がどの程度の長さなのかによっては、しばらく利用しなかった場合には新規ユーザーとしてカウントされてしまうケースもあり得ることに注意を要する。
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