ある記事で気になったコメントだが、「外れ値を除いて平均値を出す」といった事が書かれていた。アクセス解析は、サンプル調査ではなく、全てがありのままの数字なので、外れ値という考え方はあるのだろうか。サンプル調査でたまたま年収で1億の人がいたら、平均年収の数字をかなり上げてしまうため、この人の年収は平均の算出から外す、つまり外れ値は集計から外すというのが、サンプル調査に於ける外れ値の扱い方だ。
では、唯一平均値を使って意味がありそうなケースをご紹介しよう。こちらは平日と休日に分けて、1日平均の訪問回数などの指標を平均値として使うという場合で、しかもあまり変動のないイントラネットとか、ユーザサポートなど固定客しか閲覧しないような動きの少ないサイトで有効だ。最下図のようなケースだ。
また分析指標としては使わないが、平均値を算出することは筆者もしている。しかしこの利用目的は、対前月比などでの重要指標としては一切活用しない。数字の羅列になっている数表などを細かく追っていく時に、アクセスが増大した日の数値が、平均値の2倍なのか5倍なのかといったものを、ぱっと見て直感的に把握するためのツール的使い方である。
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