2011/02/10

テレビCM好感度が高くても、必ずしも購入意向には結びつかない

2011/2/1の野村総合研究所の今週の分析から。http://www.is.nri.co.jp/data/analysis/index.html

シングルソースデータで調査した家電製品16項目について、それぞれの「好感度」と「購入意向の創出効果」をプロットしたものです。購入意向の創出効果とは、テレビCMに接触することで、どの程度、購入意向を高めることができたかというシングルソースデータ特有のデータです。

テレビCMに接触することによって高まった購入意向から、テレビCMに接触していない人でも高まった購入意向を引くことで計算しています。テレビCM接触による効果を、テレビCM非接触者というコントロール群と比較することで、「真のテレビCMの効果」を計算することができます。

テレビCMの好感度(横軸)と、購入意向の創出効果(縦軸)の2つの変数の関係をみると、ほとんど関係がないといえます。すなわち、テレビCMの好感度が高くても、必ずしも購入意向を創出できるわけではないのです。反対に、好感度が低くても、購入意向の創出効果が高いものもあり、「好感度が低いCM=ダメなCM」というわけでもありません。

関連リンク:
10回接触した場合のテレビCM認知率が高いCMは好感度も高い

1 件のコメント:

n.yoshida さんのコメント...

CM好感度と購入意向の関係についての考察、大変興味深く拝見いたしました。今回のデータは家電ということですが、嗜好品ジャンルではどういう結果が出るのでしょうか?
家電などの「機能性」が購入意向に大きく作用するものと、酒類・食品・流通など感覚的な好き嫌いが選択の決定要素になる商品では
好感度が大きく左右するのではないかと思うのですが・・・
私の記憶に、ある食品でCMに対して大クレームがついたことがありましたが結果的にその商品はかなり売り上げを伸ばしました。
好感度以前に目立てば勝ちなのかもしれませんが。