2010/11/23

アクセス解析最適化のマイナス面を知っておく [週刊IFWA 2010/7/26]

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http://ibukuro.blogspot.com/2010/07/blog-post_12.html

■ダミーパラメータやA/Bテストの負の面を知っておくことの重要性
7月21日にアクセス解析イニシアチブ会員限定の「ウェブアナリスト養成講座第2回」が行われました。企画の中身は私が作ったのですが、最後に個人的に聞かれた質問を聞いて、「しまった」と思いました。

セミナーの内容は、「LPOとA/Bテスト Google Website Optimizer」というもので、A/Bテストをもっと活用しませんかという意図で企画しました。

質問の内容は、「A/Bテストすることで、新しく作った別のページが検索エンジンにインデックス(登録)されてしまうような悪い影響はないのでしょうか」といったものでした。

そうです。サービスの売り込みではないのだから、きちんと「注意点」というものを指摘しておかなければいけないのですが、それをプレゼンに盛り込んでもらうことを忘れていたのを最後に気が付き、「しまった」と思った訳です。

例えばウェブサイトのURL構造とそのコンテンツの情報構造を一致させる(きちんと考えて作られた階層構造や付与されたタイトルなど)ことは、結果的にはアクセス解析の出力データも分かりやすくなるといったよい効果を生み出しますが、逆にアクセス解析をうまくやろうという目的から導入したテクニックは、ややもすると副作用を起こすことがあります。

タイトルにも書きましたが、広告効果測定を目的としてダミーパラメータをURLに付与するという手法は、多用されているテクニックだと思いますが、負の面は一切ないのでしょうか?

多くの方はご存知だと思いますが、ダミーパラメータとは静的なページのURLにパラメータを付加しても無視されるという性質を使い、どのキャンペーンから飛んできたかをURLのパラメータから判別して、広告効果測定に活用するという手法です。

丁度先週私が書いた記事にダミーパラメータについての事例が書いてありますので、ご存知のない方はご覧になって下さい。

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/07/22/8436

結論を急げば、負の面があります。しかしだから使わないようにしましょうということではなく、負の面を理解しながらうまく使って欲しいということです。

ダミーパラメータの例で言えば、準備を怠れば、検索エンジンにダミーパラメータ付きのURLがインデックス(登録)されてしまうリスクがあるということになりますし、それを回避する手段を講じても、ブログなどで、そのままURLが紹介されて、そのリンクからサイトに来た場合は、広告から来たものと間違ってカウントされてしまいます。

現実にはそういったケースは稀であるのですが、何かあったときに変だなと気が付くことができるかできないかは大きな違いがあると思います。予想以上に数が多い場合は、参照元情報なども確認するといったことが有効で、広告からでないアクセスが混在していることを発見することが可能になります。

冒頭で書いたA/Bテストのセミナーでの質問の詳しい答えは、プレゼンターであるシエンプレの鷲見さんの下記ブログを参照にして頂ければと思います。
http://www.lpo-consulting.com/2010/07/website-optimizer-seo-ranking/

こちらも一言で言えば、ダミーパラメータと同様に、余計なURLを作り出してしまった分だけ、その負の影響の可能性は残ってしまうということです。しかし利用者としては、闇雲に怯えるのではなく、少しずつ試しながら経験を重ねていくことが、結局は成功への早道であると考えます。

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