Avinash KaushikのWeb Analytics AN HOUR A DAYから。
Webアナリストのマネージャーに求められる資質1の続き。
4.顧客に根ざした革新
ウェブ解析の偉大な管理者は、自社の人間が顧客の求めているものを通常は取り違えていると信じている。 本当の革新的で持続的な競争優位性は、常にとは限らないが多くの場合に、顧客に根ざした行動によりもたらされる。つまり管理者に求められるのは、ユーザー・テスト、ユーザビリティー調査、アンケート調査、サイト訪問調査などの少なくともいくつかの経験だ。顧客に対して正しい答えを見つけ出すための分析や調査の力を適切に利用する正しい方法を見つけられる経験が求められる。
候補者との面接では、最新のウェブ解析やBIツールを使えることよりも多くの経験を持っている候補者を探すべきだ。経験を調べユーザー中心のデザイン手法を使えるかを探ろう。
5.数字の神様は必要ない
これは間違いなく議論になるだろう。なぜなら多くの企業でウェブ解析管理者を雇用する際に求めるのは、数字に対する素養、かしこいエクセルの使い方やSASを使いこなせることなどが、唯一のことと思われるからだ。もしあなた自身が数字を扱う神様であることが主要な資質だと思っているなら、あなたは恐らくよい管理者にはなれないだろう。
ここで言う数字の神様とは、朝から晩までSPSSやSASで大量の計算シートを扱い、複雑な多変量の回帰モデルが大好きな人を指す。ウェブ解析プログラムが高度化している中では、こういった人は確かに必要だが、管理者としては必要ない。
これにはいくつかの重要な理由がある。数字の神様はものごとをコントロールするのが好きである。完璧が好きで、すべてを正確にやりたがる。また予言や予想が好きで曖昧さには厳しいが、ウェブ解析の世界は曖昧さがつき物である。数字に強いということは、まさにウェブ解析の管理者としてはふさわしくないと考えるべきだろう。
6.実務経験が豊かで洞察力がある
これがないと、数字の罠から逃れることはできない。最近1週間の詳細な分析の結果が出てきたとしよう。主要な結果としては、二つの指標に関する相関関係、つまり一つの値からもう一つの値を予測できるというものだった。一人はこれを見て、この結果が明解だったので、何も基本的な質問をすることなく、彼の1週間を節約することができた。
しかし彼が洗練されていない、数字にうるさい人だとこうはいかない。彼は基礎的なビジネス上の洞察力がないためだ。ビジネス上でこの事を理解することに留まらず、またやってみる好奇心を抑えられない。管理者としては、洗練されていて、実務経験が豊富で、ビジネス戦略を理解し、大所から見ることができる人が必要だ。ビジネスの観点から数字を把握することができる人だ。
候補者との面接では、多様な専門的な経験を積んでいることが見つかれば、それが非常に望ましい。例えば、直近では地質学者として訓練を受け、その前は事業を起こして失敗し、その前は高校と大学で非常に苦労したといった経歴だ。単なるレポートや分析を超えた経験は、洞察力を知る非常に良い指標となる。とは言っても面接でこの洞察力を判断するのは至難の業でもある。
7.人間としての技量
仕事を辞める最大の理由は、仕事自体や同僚が嫌いだからではなく、ボスが気に入らないからだ。幸いなことにここでは数字の経験とかではなく、顧客との関係、分析一般、実務経験が豊富であることなどをみてきた。しかし最も必要とされる技術は、チームを引っ張るという能力である。
今まで話をしてきた困難な状況を想像してほしい。管理者はそれら全てを適切に処理できるだけでなく、さらに様々な気まぐれな人たちをまとめていかなければならない。これは本当に難しいことなのだ。人間としての技量を持った人、数字の神も尊敬する様な人、上級管理職を丸めこむのもうまく、アナリストに必要なものを与えられるような人を探そう。
候補者との面接では、彼が率いていたチームの人の連絡先を教えてもらおう。そしてその中から2-3人に電話し、彼のことをどう思うか聞いてみるのだ。あなたが彼の評判を聞いて驚くことを約束しよう。
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