2011/01/31

リスティングもSEOも複合語よりも単語の方がコンバージョン率が高い?!

ユニメディアの2010年12月度インタラクティブマーケティング統計データから。
http://unimedia.co.jp/press/2011/report20110131_01.html

エントリーフォームからのコンバージョン率は54.3%、全体のCVRは1.93%。ちなみに先月の僕の意見を取り入れて、かつ出てきた意外な結果の考察もきちんとして頂きました。感謝します。以下長いですが、関連するところを全文掲載しておきます。

「単一ワードCVRと複合ワードCVRは、それぞれの分母で割らないとクロス集計している意味がないのでは?」とのご意見をいただきました。

そこで、これまで提示したSEM経由CVRデータに関しましては『SEM経由のコンバージョン比率』と名称を変更し、一方でご指摘いただいた単一/複合キーワードの個別CVRについては『単一/複合ワード流入を母数としたCVR』としてKPIに追加させていただきました。

今回新たに単一/複合ワード流入を母数としたCVRをKPIとして設定した際に想定したのは、複合キーワードからのCVRが単一のそれを上回るのでは、ということです。複数のキーワードで流入するユーザは、それだけ特定商品やブランドに対し、より強く希求していると考えられます。しかし実際には、SEO/リスティングともに、単一キーワード流入を母数としたCVRが複合を上回るという結果になりました。

ただし、これを以て単一ワードが流入/CVRとも優位である、という結論を出すのは早計で、サイトやブランドの特性・強みによってどのような状況が想定されるか、パターニングを行なうことでよりデータの傾向を的確に把握することができます。一般的には単一ワードCVRが高ければブランド認知が高く、複合ワードCVRが高ければ商材の特徴がブランド以上に広く知られている、もしくは顕在ニーズの刈り取りに成功している、と考えるのが自然です。

一方、例えば全体CVRの中で複合ワード経由の割合が高いにも拘らず、個別では単一のCVRが高い場合、複数のキーワードで検索しているユーザが望んだ結果が出ないために離脱している可能性があります。このようなときは個別詳細ページからCVに至る遷移が最適化されているか、あるいはそもそもアイテム分類が分かりにくくなっていないか、等を検証する必要があります。

また、これとは逆に単一ワードの流入が高く、複合ワードのCVRが単一を上回っていれば、ブランドは認知されているものの実際のサイト内では個別詳細ページにリーチしにくくなっていることも想定されます。

今回は新旧KPIを組み合わせることで、より複合的な視座でデータを分析する足がかりとしました。今後も、レポートをご覧いただいた皆様からのご要望を元に、随時改善を加えより実践的なレポートを目指して参ります。



関連リンク:
検索エンジン別のコンバージョン率、Yahoo!が平均より若干高めの1.36%
エントリーフォームからのコンバージョン率は52%、全体のCVRは2.4%
入力フォームからのコンバージョン率は平均52.1%
平均してエントリーフォームから48%がコンバージョンしない

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