別に調査結果に対して、異を唱える訳ではないが、取りあえず疑ってみたということです。よくあるんですが、因果関係と相関関係の話。
リリースのタイトルは「シニアはネット利用により消費行動とコミュニケーションを活性化」なので、因果関係を示しているように読み取れる。原因「ネット利用」に対して結果が「消費行動とコミュニケーションを活性化」。
で、直感的に疑問に思ったのは、単に「年収」と「デジタル利用度」に因果関係があり、「年収」と「消費行動やコミュニケーションの活性度」に因果関係があり、その結果として「デジタル利用度」と「消費行動やコミュニケーションの活性度」に"相関"があるのではないかということ。
今回の調査で分かってきた主なポイントとして、以下の4つとのこと。
① デジタルシニアの市場性デジタルシニアは、外食・旅行などの消費行動や株式・投資信託等の財テクにおいて非常に積極的。
② デジタルシニアの情報伝播力デジタルシニアは社交性が高いうえ、周囲の人々に対し積極的に情報発信を行う傾向が強い。
③ デジタルシニアの高い幸福度デジタルシニアでは、いつくかの質問項目から幸福度が非デジタル層より高い。
④ ネット非利用者にとっての壁は、「使い方が分からない」ことが主要因
リリースには「もとよりデジタル層の方がやや高年収の傾向はありますが、」との一文があったが、60代の調査なので、正確にはフローである年収はそもそもないかもしれないので、正確にはストックである貯蓄額や資産なども調査し、それらを加味した「裕福度」との関係を調べないといけないと思ったわけ。
最後の④は直接タイトルとは関係ない知見だが、残りは単純に「裕福度」と「消費行動」や「コミュニケーション行動」に因果関係がありそうなのは当然なので、「裕福度」がどうであれ、その相関関係が高いことを示してもらえば納得できる。
詳細は後続の資料編が出るらしいので、いずれ確認してみたい。なおリリースでは「全て統計学的に有意」と明記されている。
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