2009/04/14

アクセス解析(ウェブサイト)のKPI指標「訪問者(顧客)の満足度が高いあるいは低い%」

Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。

訪問者(顧客)の満足度が高いあるいは低い%(Percent High and Low Satisfaction Visitors and Customers)
訪問者や顧客の満足は、この本で扱っている多くのKPIの裏にある重要なことだ。これを知ることで、満足度の相対的なレベルを追跡することができる。

定義(Definition)
訪問者と顧客の満足度は、アクセス解析ツールでは明示的に収集しない限り、通常測れない。Foresee ResultsやOpinionLab、Usability Sciences Corporationなどの技術ベンダーは、ページベースあるいはセッションベースでの満足度データを収集することができる。こういった企業と仕事をしているなら、高いあるいは低いのレベルをどこに置くべきかは比較的簡単だろう:
満足度が高スコアの訪問者数÷調査対象総訪問者数=満足度が高スコアの訪問者比率
満足度が低スコアの訪問者数÷調査対象総訪問者数=満足度が低スコアの訪問者比率

また、Eコマースの場合、同様なKPIを「顧客」に対して作ることができる:
満足度が高スコアの顧客数÷調査対象総顧客数=満足度が高スコアの顧客割合
満足度が低スコアの顧客数÷調査対象総顧客数=満足度が低スコアの顧客割合

注意:この計算式の分母が全ての訪問者ではないことに注意が必要。この手の数字は全てが対象に計測できないからだ。

望ましいのは、このデータを持っているなら、この本で紹介しているほかの指標を生成しているアクセス解析ツールにこれも組み込んでしまえるとよい。

説明(Presentation)
ここで「高スコア」「低スコア」の定義について説明を加えておくのがよいだろう。

期待値(Expectation)
多くのサイトで訪問者や顧客からの「高スコア」を期待している。しかし多くの場合でこの期待は裏切られる。サイトのユーザビリティや顧客の意図、価格や競合状況など複雑な組み合わせによるが、ある時満足した訪問者も、次回はそうでないこともある。しかし満足度を測り、急なあるいは突然の変化がないか目を光らせ、他の指標(売上、訪問頻度、リーセンシー、滞在時間、一訪問当たりのページビュー数)へ影響することのないようにしなければいけない。

行動(Action)
満足度「高スコア」の割合が急に落ちたら、すぐにその変化の裏にある原因を調査しなければならない。幸運にも顧客満足度を計測する多くのツールで、診断ツールも提供している。満足度スコアが落ちた場合には、待って回復を待つことを単に期待するようなことがあってはならない。

注意:このKPIは、「赤信号」KPIの一つ。悪くなった場合に、皆が問題解決のために立ち止まるようにしなければならない。

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