2009/04/04

アクセス解析のリアルタイム性と星取り表について

米アクセス解析ツールもいろいろなものがあるようだ。細かいのいちいちチェックしてられんけど、どんな見栄えなのかにはどうしても目がいく。本質は、それでどうビジネスに役立てるかなんだけど。結局最初は見た目や機能、星取り表の○の多さになってしまうのは、悲しい現実だ。

バックが紺でいかにもかっこいい。リアルタイム統計(本当に現在。大きなツールでもリアルタイムと称して、3時間前までの集計をしているものも多いけど)の他、訪問者とチャットができるらしい。

下の星取り表でチェックしよう。

Real-time統計の方を閲覧していて、Windowをノンアクティブにすると、pausedとうすく表示されるなど、芸が細かい。

アクセス解析で本当にリアルタイム・データが必要かでも紹介したが、特に上記が対象としていると思われる小企業で、一体リアルタイムで解析することに意味があるのだろうか。大規模サイトで、それがビジネスそのものである、メディアやECサイトでの必要性を否定するつもりはないが、それでもアラート自動化や記事ランキングの自動生成など、人手が少ない方法でビジネスに直接役立てないといけない。そうでないと、とても投資対効果が出ない。
小企業で、こんなデータを見るために年中人を張りつけてどこまで価値があるかという視点がとても大事。自分もデータ見るのが好きでのめりこむことが多いが、これだけは忘れてはいけない。もちろんWoopraが提供しているリアルタイムでチャットできるというのは、いいと思う。訪問者と会話することはよいことだ。質的データを収集するのは大事。しかし量的データをリアルタイムで分析する意味については疑問だ。

星取り表に関していえば、手法が似ていれば、殆んど表面的には差が付かないので、みんな○になるんだが、それでは本質が見えてこない。大抵の○は、タグでこれこれのパラメータを設定してあれば可能とか、上位10位までが表示可能とか、まあ言って見れば、素人からすれば限りなく×(標準でできなくて、設定や実装に面倒が係り、一人でできない)に近い△でも○になるので、実際導入してから、なあんだということも多い。全てのデータがダウンロードできなければ、このロングテール時代に役に立てられない。キーワードや参照元が上位10位だけでは、全く活用できないだろう。
だから星取り表から入るのではなく、そもそも自分達にとって、何が目標で、その成功指標は何で、どういうことが把握できないとツールの意味がないのか、からスタートしないといけないのだが、なかなかというかまずこれを行うのは不可能。ツールの乗換といった経験でもない限り、そもそもどういうデータが取れるのか知らないことが多いし、どこに騙されるか予測不可能なので。しかし一旦ツールを導入すると簡単に乗り換えられないのも事実なので、事前調査にしっかり時間と金を掛ける方が、むしろ中期的には回収できると思う。
IT部門は△以上が付いていて、機能が素晴らしければ、ある程度自分でできる自信もあるだろうからOKだろうが、マーケティング部門はそれでは実際に簡単に、欲しいデータが欲しいタイミングで出るのかどうか判断できない。マーケ部門もシステム部門に任せずに、大いに口を出そう。主に使うのは皆さんなのだから。分らなければ、あるいは、他にもシステム部門主導で過去「動かないコンピュータ」の導入の経験があれば、外部の専門家(複数)に相談した方がよいのではないか。大金掛けて導入して使われないくらいなら、最初に少し金払ってでもリスク回避した方がよいのではなかろうか。

ツールの情報で参考にしたのは、以下の記事。
http://www.techcrunch.com/2009/04/02/betaworks-launches-chartbeat-to-track-who-is-paying-attention-to-your-website-right-now/


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