2008/12/27

アクセス解析のデータに完璧はないが、その要求が生き続けている

Avinash KaushikのWeb Analytics AN HOUR A DAYから。

アナリストあるいは意思決定者には、つじつまの合う指標や数字、物事が浸透している。仕事や個人の生活の意思決定のため、データは信頼を求めている。我々は他の人たちより、数字やエクセルそして最も重要な論理に完璧を求める。

完璧のレベルを成し遂げるために、よりよいツールにお金を費やす。全てを理解した気になるまで、我々はデータを切り刻む。多くのデータや他のデータを待つために時間も使う。誰かが意志決定するために待つ。そしてお金や時間、リソース、価値を失う。

不完全を基にして意志決定するのはリスクがあるというのはもっともらしい。数字がつじつまが合ってなく完全でない時の意志決定は高くつくだろう。しかし現実世界に、完全などないということ。当り前のように思えるが、そうとも言えない。アクセス解析特有の問題は、データ収集や集計分析のために不完全なシステムに頼っているということ。この不完全な手法は、cookieやJavaScriptタグ、Firewallを通して飛んでくるデータといったものを含む。

その結果、我々の完璧を求めてしまう人間の本能によってしばしば、データから洞察を見つける能力を積極的に妨げてしまう。これはアナリストにとって大変な挑戦である。なぜなら合致することや意味のあることに慣れ親しんでいるからである。ERP、データ・ウエアハウス、ビジネス・インテリジェンス、電話セールスといった全ての以前の経験から、データを完全にする品質管理やクリーニング技術を適用し数を数える能力に慣れている。一方で、ウェブは想像以上に理にかなっているとは限らない。


ウェブに完璧はない。不完全な世界で意志決定し行動を起こす考え方を理解し適用する決心をしなければいけない。遅れ、かさむ費用、行動が取れない、時間を無駄にするといった結果にならないように、信頼をベースにした分析のレベルで満足しなければならない。

(ここから私のコメント)
何度も言ってきたような気がするが、しょせん調査データなので、どういう条件で集めたかという前提で数字を見るということに尽きる。銀行の窓口ではないのだから、1円でも違いがあってはいけないということではない。

A.どういう条件下でどういう情報を集めてきたか。
B.そしてツールが出す各指標はどのように計算されるのか。
その結果(数字の読み方の前提条件、どの指標が精度が高く、どれが低いかなど)を踏まえて、
C.ビジネス目標に対して、どの指標(KPIとか)を活用し、改善活動を行うか。

数字を妄信して目先のCしか目がいっていないのもダメだし。何も生み出さないAやBにやたらご執心というのでもイタダケナイ。完璧を求めるという上記の話は、このAやBに拘りすぎることを諌める話。

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