国内の音楽配信は携帯電話向が圧倒的に多く、日本版「iTunes Store」は苦戦しているといえる。携帯電話向けの音楽配信が約80%を占めており、パソコン向けでアップルは50%を占めていても全体では10%程度に止まることになる。現在、各キャリアが携帯電話を聴取端末とする音楽配信サービスを積極的に展開しようとしている。そのほとんどがソニー系のレーベルゲートと提携しており、アップル包囲網が構築されつつある。
2004年まで、国内の携帯プレーヤーは海外の専業メーカーやパソコン周辺機器を扱う企業の独壇場であった。しかし、「iPod」の参入により多くの一般ユーザーを引き付けたことから、2005年には大手家電メーカーの参入・再参入し、それにより既存メーカーは相次いで撤退・倒産に追い込まれ、2007年にはアップルに続いてソニーや東芝などのシェアが拡大した。2008年、アップルの国内シェアは57%と予測される。2位には30%程度でソニーが続いており、残りの10%強を東芝やパナソニック、アイリバーなど10社程度で分け合っている。
「iPhone 3G」は携帯プレーヤーに通話機能を持たせた製品。それまではビジネス向けであったスマートフォンの個人需要を掘り起こし、発売3カ月で世界で690万台を販売するヒット商品になった。2008年後半から2009年にかけて、日本のすべての携帯電話キャリアがスマートフォンの新製品を投入する。KDDIやドコモは発売と同時にスマートフォン向けの音楽配信をスタートさせることが予想され、「iPhone 3G」同様のデザイン、機能、サービスで追従しようとしている。 2008年の「iPhone 3G」国内販売台数は30万台と見込まれ、2008年のスマートフォンに占めるアップルのシェアは日本の方が世界のシェアより若干高くなると予測される。
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