「はじめに」で筆者が述べているように、本書は分析手法を紹介する本ではない。データの取得方法と加工方法、伝え方や活かし方のノウハウをまとめたものだ。
アクセス解析特有の部分もあるが、その多くはその他の数字が掲載されている様々な報告書においても実践できる内容となっている。もちろんそのまま使うことはできない。
例えばどういうコミュニケーションを関連部門とするのかや、グラフ化、表の使い方、最終報告で何をポイントに伝えるのかというのは、類似のビジネスシーンでも活用できるだろう。
グラフ化みたいな部分で言えば、それだけに特化した専門書は数多くあるので個人的にはどうということはないのだが、このようにアクセス解析といった何かの業務を軸に、レポート作成から報告までの流れを追った類書は見たことがない(各専門分野であるのかもしれないが)ので、構成は面白かった。
アクセス解析のレポート書きを定例的に行っている人はそれ程多くいるとは思っていないが、そんな市場向けの本を出した出版社と筆者に喝采を送りたい。
<目次>
序章:レポートを作成する10の目的
1:モニタリングレポートの要件定義
2:モニタリングレポート設計書の作成
3:取得できるデータの理解と取得方法
4:モニタリングデータの取得と加工
5:モニタリングデータを報告用の資料に変身させる
6:レポートの報告と共有
7:レポートを活かした改善施策の実施
8:施策の管理と評価を行うキャンペーンレポート
9:各種レポートの特徴とその利用目的
10:レポーティング事例
発行:翔泳社
著者:小川卓
定価:2,600円+税
約290ページ
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