日経広告研究所報に3年間18回にわたって連載した「広告効果プロセスに関する実証研究」に加筆・再構成したものらしい。アマゾンでは売っていない。日本経済新聞出版社へ申込むしかないようだ。http://www.nikkeijsc.jp/jyutaku/koukoku.html
2009年の2月に発行されているのだが、知らなかった。アクセス解析イニシアチブの分科会で本書の存在を知り、早速購入した。自分はメディア・リサーチが長いので、メディア・リサーチ関連で必須の各種データが満載。断片的には知っている(積り)のことばかりだが、付箋は軽く二桁は付いた。
トレンド分析と言っても、その中には「時代を読む」「年齢変化を読む」「世代変化を読む」の3種類があるなんてことは、マーケティング・リサーチやっている人には常識だと思うけど、そういうこともしっかり書いてある。
基本的に広告効果をうんぬんする商売をしている人には必携の書であることは間違いないだろう。それがテレビであろうと雑誌であろうと、ネットであろうとも。
ただ、日経広告研究所報に3年間にわたって連載したものがベースになっているので、データが古いのが残っているのが大変残念だ。もう10年前になる平成14年1月の人口ピラミッドなど見たくない。ミスリードするだけだ。せっかく本にまとめるということで、編集、加筆する機会があるのだから、その程度のデータ更新はして欲しいものだ。当然それに伴い本文も大幅に修正するなどの必要が出てくるのだけど。
<目次>
序章:基本に”帰”る
第1章:広告メディアの消費実態の変化
第2章:広告メディアの役割評価
第3章:ラジオメディアの消費実態
第4章:屋外メディアの広告効果測定
第5章:メディア消費の世代論
第6章:メディア消費の「世代効果」
第7章:広告ターゲットとしての「団塊の世代」
第8章:広告効果モデルの再構築
第9章:広告の購入喚起モデル
第10章:広告効率のベスト・プラクティス
第11章:広告活動のフロンティア分析
第12章:広告効率の診断モデル
第13章:広告効果とブランド連想
第14章:ブランド体験の測定と管理
第15章:マス広告のブランド体験への波及効果
第16章:テレビ広告を起点とするネット行動モデル
第17章:購買に影響を与えるコミュニケーション効果
第18章:ブログ解析を活用した広告効果測定
第19章:広告計画モデルの歴史
第20章:広告効果のシミュレーション・モデル
発行:日本経済新聞出版社
ビデオリサーチ編
著者:ビデオリサーチ、北中英明
定価:2,095円+税
約290ページ
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