http://www.netratings.co.jp/hot_off/reporter_archive.html
Nielsen Online Reporterより転載。転載許諾No.07012007-001
先週末に関東地方でも梅雨明けが宣言され本格的な夏が到来した。今年は例年の夏とは違い、節電が各個人、家庭、企業に大きな課題としてのしかかっており、色々な工夫で電力消費を抑えながら猛暑を乗り切ろうという試みがされている。
そんな中で今夏は「スーパークールビズ」「サマータイム」という言葉がキーワードとして頻繁に聞かれるようになった。今回のNielsen NetRatings reporterではこの2つのキーワードに注目しオンライン上でどのように話題になっているのかを見ていきたい。
下記は4月から6月の3ヶ月間でのオンライン上の口コミの数を示している。
「サマータイム」が1万6千件で、「スパークールビズ」で1万3千件となっており、話題としてはサマータイムが多い。トレンドでは「サマータイム」は導入の有無の検討がされていた4月と実際にサマータイムが開始された6月第1週に良く話題となったことがわかる。
「スーパークールビズ」は環境省の発表と開始の時期にボリュームが跳ね上がっている。また本格的な夏が近づき始めた6月末に向けてもボリュームが増加している傾向がみられる。(図2)
では、どのようなトピックスが議論されていたのだろうか?その内容を簡単にまとめると、サマータイムについては、大きく2つの話題がみられる。1つは自分や家族の勤める会社がサマータイムを導入する/導入したという話題や通勤時の混雑状況の変化についての話題など実際に経験に基づくもの、もう1つは、その節電効果やメリットについてで、研究機関の調査結果や発表などを引用しながら効果の有無について議論している。
一方「スーパークールビス」は、「ポロシャツ」や「ジーンズ」、「アロハシャツ」などのカジュアル度合いについて、どこまでが許容範囲であるのかの議論が大部分を占めていた。
次に、両トピックに対し賛成と反対どちらの割合が多いのかを見てみよう。下記は両トピックに関連する記事の中でも賛成、もしくは、反対というキーワードを使って明確に賛否を議論している話題に絞った際の賛成/反対の割合を示したものである。
これをみると、「サマータイム」に関しては反対派が賛成派より11ポイント多く、「スーパークールビス」は74%と賛成派が多い結果となった。「サマータイム」については「節電に協力できる」「アフターファイブが充実する」といった理由から賛成している一方、反対派では「早起きしなければならない」といった単純な理由や、「出勤が早まっても、帰る時間は変わらない」「本当に節電効果があるとは思えない」といった、その効果やメリットに疑問があるという理由が多く見られた。
「スーパークールビス」については、「海外では夏の暑い時期にスーツ、ネクタイこそ非常識」といった意見や、「暑さを少しでも軽減できる」ということで、おおむね導入については賛成派の意見が多い。反対派は「ビジネスではカジュアルすぎる」、「洋服を選ぶのが面倒」という理由が見られた。
スーパークールービズについては、今夏を機に夏のビジネススタイルについての感覚が変化していきそうな予兆を見て取ることができたが、サマータイムについては、政府、導入企業ともに効果、メリットについて具体的な効果を伝えきれていない、もしくは、伝わっていない現状が見て取れる結果となった。
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