電子ペーパーは、「リライタブルペーパー」と「反射・メモリー型ディスプレイ」に大別されるが、ここでは駆動方式が分離型となるリライタブルペーパーは対象外とした。2009年の市場は、前年比2.2倍となった。市場を牽引したのは、Amazon「Kindle」やソニー「Reader」を筆頭とした電子書籍端末用途で、市場全体の85.6%を占める。また、クリスマス商戦に向けてAmazonとソニーから新機種が発売されたことも、市場の拡大要因となった。
2010年以降も市場は年率二桁の高成長が予測される。当面の有望用途は、電子書籍端末、電子棚札(ESL)や電子POP広告、携帯電話のサブディスプレイと考えられる。用途の多様化により、2015年には電子ペーパー市場に占める電子書籍端末用途の比率は50.1%に下がると予測される。電子書籍端末は、Apple「iPad」などタブレット型端末との競合が予想されるものの、視認性や低消費電力といった電子ペーパーの特性、また、汎用性のあるタブレット端末に対し、読書に特化した電子書籍端末という棲み分けが可能と考えられる。
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