調査結果を正確に言うと、「Apple製品を現在所有していない米世帯の2%が今後1年以内にiPadを買う積りがあり、所有している世帯のそれは18%である」ということ。ここから「今後の購入者の9割はApple製品オーナーによる」というリリースのタイトルになっている。
何となくそうかなあと思ってよく考えてみたら、やはり騙された。調査会社がこういうリリースを出してしまうと大打撃なのではないだろうか。何を言っているかわからないだろうか?こういう場合は実際に数字を当てはめてみればよいのだ。
Apple製品を現在所有していない米世帯の2%が今後1年以内にiPadを買う積りがあるという。非所有世帯の割合を仮に70%としてみると、1年以内の購入割合は70%×2%で1.4%。
次にApple製品を現在所有している米世帯の18%が今後1年以内にiPadを買う積りがあるという。非所有世帯の割合は上の仮定では30%になるので、1年以内の購入割合は30%×18%で5.4%。
この状態でApple製品を現在所有している米世帯によるシェアを算出すると、5.4%÷(5.4%+1.4%)=79.4%だ。90%にならない。何故ならないのかは、一目瞭然だ。Apple製品の現所有者と非所有者が半々でないからだ。90%になるのは、現所有者と非所有者が半々の場合だけだ。恐らくそんなことにはなっていないのではないだろうか。
リリースではその点には言及していないし、少なくとも論理の飛躍がある。A,BなのでCと断言しているので、これはA:B=1:1である場合にしか起きないものなので、万が一1:1だったとしても説明不足と言えるだろう。
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