2009/12/05

「リードナーチャリング」を読んだ

Nextal上島氏、日経BPコンサルティング古賀氏共著の「Web来訪者を顧客に育てる リードナーチャリング」を読んだ。

Amazonで検索すると「リードナーチャリング」は本書しかなく、まさに時代をリードするものとなったようだ。200ページ、1500円で、図解も多く読みやすい。3時間もあれば読めてしまう。

1章:Webサイトの変遷と要求の変化
2章:企業内Webサイトの目的と位置付け
3章:商材別マーケティング実態と進まぬ改革
4章:リードジェネレーションサイトの役割とコンテンツ要素
5章:リードジェネレーションサイトの効果測定とWebサイトKPI
6章:顧客とのコミュニケーションの考え方
7章:リードナーチャリングの進め方
8章:リードナーチャリングを実現するための準備事項・手順

という章立てで、前半はリードジェネレーションサイトをきちんと説明するまでの段取りが少々まどろっこしいが、「はじめに」に書いてあるとおり、読者ターゲット層は企業経営者やマネジメント層ということで、そもそもWeb活用の意識の薄いマネジメント層向けに丁寧に書いたということだろう。

突き詰めていくとリードナーチャリングをするためには、一人ひとりの行動に着目して分析するということだが、面倒くさそうで、経営者には響きにくいだろう。「育てる」というのは、時間も金も掛かり、対社員でもそうだが、この厳しい状況ではなかなか投資しようとしない部分だ。しかし正しくやればリターンは大きいに違いない。

筆者もどうすれば経営者に響く本になるか悩んだに違いない。8章の手順の最後に「リードナーチャリング活動を行なう組織体制を作る」があるが、これが筆者が最も訴えたかったことではなかろうか。アクセス解析もそうだが、マネジメント層をどう動かしてリソースを取ってくるかが現場では急務だからだ。

Amazonで他の人はこれも一緒に買ってますという本を見ると、やはりアクセス解析系の本が多いが、アクセス解析のTips的なものを期待していたとすれば、あまりその興味を満たすことは難しいかもしれない。しかし5章で、リードジェネレーションサイトの効果測定やKPIについてきちっと書いてあるので、これを押さえておきたいのであれば、この章をしっかり読めばよい。

もちろんリードジェネレーションやリードジェネレーションサイト、リードナーチャリングについて系統的に学びたいという方には、マネジメント層でなくても手にとってみて欲しい本だ。

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