2009/10/12

アクセス解析(ウェブサイト)のKPI指標「ダウンロード完了割合」

Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。

ダウンロード完了割合(Download Completion Rate)
ダウンロード完了割合は、ダウンロード資料やソフトウエアのようなものをサイトで提供している特別の場合。

定義(Definition)
ダウンロード完了割合は訪問者がダウンロードを開始し実際に完了した回数の割合を示す。不幸なことにタグベースのアクセス解析ではこの指標を計測することは普通できない。タグ型では訪問者がリンクをクリックして何回ダウンロードを開始したかは計測できるが、その過程はわからない。この指標を計測するには、ログファイルを調べ、フルサイズの資料が何回配布されたかがわからねばならない。これが可能なら、計算式は:
完全にダウンロードできた回数÷ダウンロード要求の総数=ダウンロード完了割合

ファイルサイズが100MBなら、ログファイルを見てファイルのリクエスト総数と100MB送れた回数の両方を分析したくなるだろう。ダウンロード管理ツールはこの計算をさらに複雑にさせる。もう少し詳しく説明して欲しい方は、Web Site Measurement Hacksの中のどのようにして正確にダウンロードを計測するかの項目を読むことをお勧めする。

説明(Presentation)
サイトで様々なダウンロードファイルがあるなら、それぞれのドキュメントがどれかを明確に特定できるようにすべきだ。そして、上記指標については、全てのダウンロードファイル全体と個々のファイルそれぞれについて計算したいと思うはずだ。特にこれらのドキュメントがうまくダウンロードされたかに責任を持っている人にレポートする時は、どのドキュメントがダウンロード途中で諦められたかを知ることが重要だ。

期待値(Expectation)
完全な世界なら、訪問者が開始したどんなダウンロードも完了し、この割合が100になる。しかし不完全な世界では、幾分かの放棄は避けられない。一般的に、ファイルが大きくなるほどダウンロードを断念することが多くなるが、訪問者の接続スピードもこの割合に影響を与えるだろう。

行動(Action)

ダウンロード途中で頻繁に放棄されるドキュメントがあるなら、まず調べるべきことは、これらのドキュメントがもっとコンパクトにできないかということだ。もし可能ならファイルを圧縮したり、別の方法でコンパクトにしよう。また訪問者の接続スピードを調べ、遅いスピードだけで放棄されているのか、どちらのユーザも放棄しているのかみてみよう。また遠くの地域でダウンロードに問題があるといった地域的な問題かを調べるのも意味がある。その場合は、ミラーサイトを立ち上げて、アカマイのようなサービスを使ってもよいだろう。どちらも訪問者の近くにドキュメントを置くということだ。

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