Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。
多い・中くらい・少ないクリック数のセッションの%(Percentage of High, Medium and Low Click Depth Visits (Interest Categories))
サイト滞在時間のカテゴリーと同様に、異なる関心のカテゴリーを訪問者が見たページ数によって計測したセッション割合の指標は、訪問者と重要なつながりを確立できたかをよく理解するのに役立つ。
定義(Definition)
「長い・中くらい・短い滞在時間のセッション割合」で書いたカテゴリーと同様に、この指標もツールが、セッション中に何ページ見たかというデータとともにセッション数や訪問者数をカウントしているかどうかに依存する。
分布を示すデータを持っていると仮定し、あなたがやるべきことは、セッション中のクリック数が多い・中くらい・少ないをどう定義するかを決めることだ。ここでいうクリックは見られたページと同様な意味であることに注意されたい(訪問者はページを見るためにクリックし、1クリックはサイトへのアクセスのためのリンクでもあり、URLを直接入力してエンターキーを押してもクリック)。
多くのサイトでは、以下のような範囲で分類するのがよい:
少ない:2クリック以下
中くらい:3-5クリックの範囲
多い:5クリックを超える
これらのカテゴリーで、このKPIは次のように定義される:
2クリック以下のセッション数÷全体のセッション数=少ないクリック数のセッション割合
3から5クリックのセッション数÷全体のセッション数=中くらいのクリック数のセッション割合
5クリックを超えるセッション数÷全体のセッション数=多いクリック数のセッション割合
気に留めておきたいのは、全ての場合でこれらのクリックの数が有効であるとは限らない。コマースやメディアサイトでは特に、「中くらい」のカテゴリーのクリック数は3から10にして、10を超えたら「多い」のカテゴリーに増やしたいと思うかもしれない。どこに線を引くべきかを決定するためのよい方法は、1訪問当たりのクリック数の平均を「中くらい」と「多い」の境目として利用することだ。例えば1訪問当たりのクリック数が7なら、「中くらい」のカテゴリーには2から7クリックとし、「多い」のカテゴリーは8以上とする。
説明(Presentation)
各カテゴリーを何クリックと定義づけるかに関しては「長い・中くらい・短い滞在時間のセッション割合」の項目を見て欲しい。クリックの意味は本質的にはページビューであるということを、このKPIには注釈を付けたいと思うだろう。この指標に対するもっと良い名称としては、「多い・中くらい・少ないページビュー数のセッション割合」だろうという議論もあろうが、ボタンやリンクをクリックする行動が必要だからクリックと表現している。
期待値(Expectation)
「長い・中くらい・短い滞在時間のセッション割合」と同様に、サイトでのクリック数はあなたが提供しているコンテンツや商品への興味を直接表すものだ。分りにくいあるいは興味のないサイトは、クリック数の少ない割合が普通高くなり、わかり易く興味深いサイトはその逆となる。
行動(Action)
サイトを深く使ってくれる訪問割合が十分に高くないと感じたならば、「長い・中くらい・短い滞在時間のセッション割合」とこの指標をくらべよう。時々クリック数は少ないが滞在時間は長い場合があるが、それはOKだろう。しかしクリック数も少なく滞在時間も短い割合が多ければ、明らかに何かが問題だ。
繰り返すが、クリック数が少ない場合は、人気の検索語で入ってきたデータを見て、サイトのナビゲーション構造が適切でないかどうか検証しよう。また、普通離脱ページとはなりにくい高い直帰率のページを見つけ、これらの問題のページが次のクリックをユーザーがしにくい障害を少なくする努力を施そう。
0 件のコメント:
コメントを投稿