2009/03/13

アクセス解析(ウェブサイト)のKPI指標「新規顧客と再訪問顧客の割合」

Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。
新規顧客と再訪問顧客の割合(Percent New and Returning Customers)
オンライン小売業者にとって、顧客の継続的な行動を追跡し、繰り返し購買行動を起こしてもらうことが重要だ。この指標はこの行動の変化を目立たせるために非常に優れたトップ・ラインの指標。

定義(Definition)
「新規訪問者と再訪問者の割合」と同様で:
新規顧客数÷全体の訪問者数=新規顧客の割合
再訪問顧客数÷全体の訪問者数=再訪問顧客の割合

また新規顧客数と再訪問顧客数は全体の顧客数に合致するため:
(新規顧客数+再訪問顧客数)÷全体の訪問者数=1.0

新規顧客と再訪問顧客の計測は普通、ブラウザのcookieとは独立しているので、あまりCookie削除による不正確性で、問題になることはない。最も重要なことは、ツールによってレポートされる顧客の総数が、Eコマースのシステムから出てくる数字とほぼ同じかどうかということである。また再訪問顧客の数も、EコマースのシステムやCRMシステムの数字で確認しよう。

説明(Presentation)
特にこのKPIが「新規訪問者と再訪問者の割合」とともに示されたときには、顧客と訪問者の区別を明確にしておこう。またこのKPIは、「新規顧客と再訪問顧客の売上割合」のKPIに加えて、新規顧客と再訪問顧客別の「一注文当たりの平均売上高」とともに示すことを考えるべきだ。

期待値(Expectation)
「新規訪問者と再訪問者の割合」と同様に、このKPIはあなたのマーケティングやリマーケティング活動に非常に依存することになる。再訪問顧客を増やしたいなら、既存顧客に対して積極的に働きかけよう。

すべてのオンライン小売サイトが再訪問顧客を期待したり、得ている訳ではないことを心に留めておこう。再訪問顧客を期待していないなら、あるいは訪問頻度を殆んど期待していないなら、この指標を把握するのは、あまり有効ではない。

行動(Action)
「新規訪問者と再訪問者の割合」と同様に、新規顧客や再訪問顧客を引き付けるような施策を積極的に行っているなら、正確には利益に貢献したり、商品の売上にならなくても、あなたの努力が成果をあげているか期待したいだろう。不幸なことに、再訪問顧客の割合が突然落ちたら、それは新規顧客が増えたということには単純にはいかない。この指標の増減は、季節による要因や顧客の嗜好の変化にしばしば依存する。再訪問顧客の割合の減少は、また顧客が別の店を見つけたからかもしれないし、彼らの期待に応えていないか、上回りすぎているのかもしれない。


繰り返すが、この割合は劇的にあるいは説明できない変化に非常に注意しなければいけない。

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