今回は「定義の骨格の概要」と「前提と条件」、全文翻訳したらまとめてダウンロードできるようにする予定。原文書はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス3.0で、表示、非営利、改変禁止の文書。日本語に翻訳すると、改変にあたる可能性があるので、もし利用する場合は個人的利用の範囲として頂きたい。次回以降の指標の定義のところでは、個人的な追記もしていく予定。
定義の骨格の概要
アクセス解析の指標には二つのタイプがある。それは数と比率である:
数(Count)---測定の最も基礎的な単位;数値であって比率ではない。合計値(Visits = 12,398)であることが多いが、必ずしもそうでなくてもよい(合計売上金額 = $52,126.37)。いくつかの指標ではレポートの該当期間で合計できないものもある。指標の定義の制限を参照して欲しい。
比率(Ratio)---計算によって算出した指標、何かを何かで割って得られる。その結果として通常は合計値ではない。なぜならそれは比率で、名称には典型的に「~あたり」となる。例えば「1訪問あたりのページビュー数」。アクセス解析で使われる多くの比率は、たせないものだ。
もう一つの定義の種類は、数ではなく概念を表す用語のために含めている。
ディメンジョン(Dimension)---データの構成要素あるいはカテゴリー。指標(数や比率)はディメンジョンに跨って計測される。
全ての指標は、3つの異なった領域に適用できる:
総計(Aggregate)---サイト全体を代表する
セグメント(一部分)(Segmented)---重要な分析視点(例えば電子メールやバナー広告、検索連動型広告やアフィリエイトなどのキャンペーン別や、新規対再訪問や反復購入者や高額購入者といった訪問者の種類や参照元など)によってフィルターされた、指定期間のトラフィックの部分集合。
個人(Individual)---定義された一定期間の一人のサイト訪問者の行動
前提と条件
全ての定義に加えている記述や条件がある。そのため繰り返しでくどいかもしれない。定義やコメントに明示的に記述されていない場合は、全ての定義に適用した条件を記述した。
全ての計測や指標は、人間の訪問による行動に関連したものを前提としている。このことは多くの定義の中で、ユニーク訪問者の言及によって暗示している。人間でない訪問の種類としては、定期的にスキャンしたり、ウェブサイトからコンテンツを入念にダウンロードする(かき集める)ロボットやスパイダー、クローラーが含まれる。これらの多くは検索エンジンやコンテンツ・アグリゲーターのために、異なるバージョンのコンテンツをウェブサイトが提供できるようにHTTPリクエストの中に入っているユーザー・エージェントによって特定される。しかし特定できないものも多く、人間によるトラフィックと混同される。各アクセス解析ツール提供者はこのトラフィックを特定し除くための様々な技術を持っている。
本書の定義は、提供者ができる限り実際の人間の訪問による行動のトラフィックを、うまく抽出していることを前提としている。
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