Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。
一人あたりの平均訪問(セッション、ビジット)回数(Average Visit s per Visitor)
特定期間の一人あたりの平均訪問回数は、平均的な訪問者の興味の度合いや運動量を理解するのに役立つ指標である。
定義(Definition)
ある期間における訪問回数の合計を、同期間のユニーク訪問者数で割ったもの。
総訪問(セッション、ビジット)回数÷ユニーク訪問者数=一人あたりの平均訪問(セッション、ビジット)回数
洗練された人ならさらに、異なる訪問者のセグメントに対して、この指標を算出したいと思うだろう。新規とリターン訪問者の行動やECサイトにおける顧客と非顧客の行動を調べる時に特に有効だ。セッション数とユニーク訪問者数はアクセス解析ソフトで容易に利用できる。
説明(Presentation)
この指標を使うにあたっての要求は、KPIとして意味のある適切な長さの期間であるかを検討する必要があるということ。あなたのビジネスモデルによっては、それが1日かもしれないし1年かもしれない。グーグルやヤフーなどの検索エンジンは日別、週別、月別の平均を調べることを修正することは簡単にできる。しかし非常に長い営業サイクルの商品をサポートするためのマーケティング・サイトは月次より細かい期間の分析は時間の無駄だ。
例えば1日平均の一人あたり訪問回数(Average Daily Visit s per Visitor)とか1カ月平均の一人あたり訪問回数(Average Monthly Visit s per Visitor)などと、期間を反映した指標の名前に表現を変えることを考えてもよいだろう。
期待値(Expectation)
この指標は、ビジネスモデルによって、期待値が大きく異なる。
ECサイト:十分に考えてから買う商品を扱うサイトなら、購入の障害が低いことを示す低い平均訪問回数であることが望ましい。あまり考えずに買う商品のサイトであれば、逆に高い平均訪問回数が望ましく、それはリピート購入を示しているとも言える。ECサイトではこのKPIを顧客と非顧客別、そして顧客かどうかに関わらず新規か再訪問別に分けてセグメントするのがよい。
コンテンツやマーケティング・サイト:広告、マーケティング・サイトでは高い平均訪問回数であることが望ましい。ロイヤリティと関心を強く示す指標だからだ。
顧客サポート・サイト:顧客サポート・サイトでは、低い平均訪問回数であることが望ましい。商品の高い満足度や問題解決の簡単さを示していることになるからだ。高い頻度の平均訪問回数のサポート・サイトは、特に数字が減少傾向にあるなら、1訪問あたりの平均ページビュー数やサイト滞在時間、コールセンターへの問い合わせ数も合わせて調べるとよい。
行動(Action)
全てのサイトが訪問者と長い時間を掛けた何らかの関係を望んでいる。普通は関係の種類と総時間だ。顧客サポート・サイトはいつでも問題があったら訪問してもらいたいと望んでいるが、長い期間の間に高い平均訪問回数で問題が発生することは望んでいない。ECサイトやマーケティング、広告サイトの全ては、いつでも戻ってきてほしいと願っている。サイト運営者にとって難しい問題は、このどのように正確に再訪問行動を駆り立てるか考え、問題が起きた時に何をしたらよいのかを知るということだ。
このKPIが悪い方向に推移している時、何が起きているんだと聞く必要がある。6カ月以上経っていて、大きなリニューアルやリテンション施策を行っていないサイトなら、一人あたりの平均訪問回数は比較的安定であるべきだ。もしリテンション施策やリニューアルを行ったなら、その後何週間か何か月のこのKPIの変化を見ることだ。変化が無ければ、何がまずかったのだろう?このKPIの改善が劇的だったら、すごい。何がよくなった要因なのかを理解し、できる限り繰り返そう。
このKPIが突然悪くなりだしたら、その原因を探そう。普通その犯人は、サイト変更によるブックマークのリンク消滅や新しい競合の出現、はっきりしないオフラインでの動きなどだ。多分思ったほど冷静ではいられなくなる。パニックにならないことだ。自分のビジネス・モデルにも因るが、訪問者が帰ってくるのに十分な時間を与える必要がある。
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