Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。
1訪問あたりの平均ページビュー数(Average Page Views per Visit)
1訪問あたりの平均ページビュー数は、訪問者がサイトをどれくらい強制されて、あるいは容易にナビゲートされたかを示す、すぐれた指標である
定義(Definition)
ある期間におけるページビュー数の合計を、同期間のセッション数の合計で割ったもの。
ページビュー数÷訪問(セッション)数=1訪問あたりの平均ページビュー数
多くのアクセス解析でこの値を計算しているが、全く価値はない。洗練された人ならさらに、異なる訪問者のセグメントに対して、この指標を算出したいと思うだろう。
説明(Presentation)
この指標は、広告収益モデルにおいてページビューの金銭的価値と結び付けて補強することができる。広告インプレッションの平均CPMを基に、1セッションの平均的な価値を下記のように計算することができる。
平均の金銭的価値÷1000ページビュー×1訪問あたりの平均ページビュー数=1訪問あたりの平均価値
例えば平均CPMが25ドルの広告媒体サイトで、1訪問あたりの平均ページビュー数が3だったすれば;
25ドル÷1000ページビュー×3=1訪問あたり0.075ドル
期待値(Expectation)
この指標は、ビジネスモデルによって、使われ方が異なる。
コンテンツ・サイト:大量のページビューに基づいたCPMのビジネスモデルでは、この指標の値が増加する、つまり1訪問あたりの価値が増加する方がよい。
マーケティングやECサイト:一般的にこれらのサイトでも、この指標の値は訪問者の一部が大きな興味を示したことを意味するので、増加した方がよい。しかしサイトの特定の目標によっては、多くのページビューは訪問者の混乱を意味する可能性もある。
顧客サポート・サイト:顧客サポート・サイトでは、一般的にこの指標は少ない方がよい。少なくとも訪問者が情報をすばやく見つけるように特別にデザインされた部分においてはそうだ。
行動(Action)
この指標のトレンドが期待値と異なっている場合は、ページビューに影響する少数のサイトに共通の要素を調べてみることをお勧めする。
ナビゲーション要素:訪問者にとってサイト内を動き回るのが困難な場合、訪問者はより多くのページを見ることを強いられる。逆にサイトのナビゲートが難しいと、訪問者はフラストレーションを回避するため、すぐサイトを離れることもある。
コンテンツ:ページの内容が貧弱でウェブに適した表現がされていない場合、訪問者はすぐにサイトを離れるだろう。逆によい内容であれば、訪問者は読み続けたくなり、この指標は高くなる。
検索技術:検索機能が貧弱だと、訪問者は情報を探すためにクリックを強いられるかもしれない。逆に検索機能がよいと、検索機能に助けられ、この指標は低くなる。
マーケティング努力:マーケティング努力がうまくターゲティングされていない場合は、訪問者はあまり多くのページを見ない。逆にその施策がよい場合は、多くのページを見るだろう。
この指標において問題であると診断された場合は、サイト滞在時間や1ページあたりの滞在時間のレポートを見るとよい。また内部検索ツールがどのように使われているのかを知るために、「検索を利用した訪問者比率」「検索で結果が表示されなかった割合」「1訪問あたりの平均検索回数」などのKPIを調べよう。
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