2007/12/05

マニュアルのないサービスはいかがなものか

マニュアルについて考えたい。今回はアクセス解析のサービスを素材としてみたい。

まずサービス自体が有料なのに、そもそもマニュアルがないサービスがあることは驚きだ。どのサービスかは言わないが、きちんとどのボタンがどういう機能なのかを説明するのが、サービス提供者の最低限の義務だと思うが、ちょっとしたヘルプを画面下にだけ表示するだけのサービスがある。残念の一言である。有償のトレーニングプログラムはあるが、ベースのライセンスでマニュアルを提供していないというのでは、ユーザの満足度は低いと思う。

もちろんグーグルアナリティクスのような無料のツールは致し方ない。解説本や公式ブログが充実してくれば、かなり使いこなせるようになるので、こちらは当然自助努力をしなければならない。それがタダのルールだ。タダでもそれを覚悟して乗り越えられる人には、このサービスは余りある利便性を享受できるとも言える。

マニュアルを完備しているサービスでも、その殆んどが昔のパソコンのユーザマニュアルに近いものがある。最近はツールの機能が高度化し、メニューやボタンの数がものすごくなっている。これを並列に逐一説明しているマニュアルが殆んどのため、殆んど使わない機能も同じウェイトになっているし、共通の機能のボタンを、各メニューで同じ事を何度も説明しているものもある。ページ数を稼ぎたいのかなあなどとも思ってしまうこともある。

共通のボタンは最初にまとめて説明するとか、目的別のマニュアル、初心者と上級者向けに分けるとか工夫の余地は多いにあると思う。パソコンのユーザマニュアルも最近はだいぶわかり易くなっているが、見習う点はあるのではないか。

またマニュアルの更新頻度についてだが、あるサービスでは改定のスピードが非常に早いものがある。変更や新規の機能をどんどん取り込んでいく姿勢は評価したいが、300ページのマニュアルを毎月のように更新されても、ユーザとしては正直ツライ。一体どこが改定されたのか、その重要度はどういうものなのか、いちいち確認しなければならないのは厳しい。

かといって、サービスはそれなりにマイナーバージョンアップしているのに、マニュアルの改訂が行われないサービスもやはりユーザにとっては悲しいことである。

特にASP型のサービスはどんどんバージョンアップを進められるというメリットがあるので、マニュアル対応がしにくいということはあろう。しかしソフトウエア型のサービスは比較的バージョンアップ期間が長いので、しっかりした固定のマニュアルを提供して欲しいと思う。

今後ますますツールは高度化していくことが予想されるので、どう使うか、使いこなしてもらうかはユーザ、ベンダー共に重要な課題で、マニュアルはその一つに過ぎないのだが、よりよいものにしていってもらいたいものだ。

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