2009/03/06

アクセス解析(ウェブサイト)のKPI指標「コンバージョンまでの平均訪問回数」

Eric T. PetersonのThe Big Book of Key Performance Indicatorsから。
コンバージョンまでの平均訪問回数(Average Visits Prior to Conversion)
コンバージョン・イベントを非常に重要視している会社なら、キャンペーンの成功についての適切な期待値を設定するために、コンバージョンまでの平均訪問回数を使うべきだ。

定義(Definition)
あるキャンペーンにおいて、コンバージョンまでの平均訪問回数とは次のように定義される:
コンバージョン以前に訪問した総数÷総コンバージョン数=コンバージョンまでの平均訪問回数

この指標を計算する能力は、コンバージョンしたかしなかったか訪問者をセグメントできるかどうかに依存する。全てのツールでサポートしている訳ではない。またこのKPIはセッションを跨いだデータを集計するので、訪問者のcookie削除の行為が、この指標の精度に影響を与える。

説明(Presentation)
このKPIはサイトの全ての訪問だけでなく、キャンペーンによって人を集めるサイトにも、価値のある指標だ。ツールがこれをサポートしているなら、異なるキャンペーン間やキャンペーン種別でこの指標を比較することで、有効なキャンペーンを特定することに役立つ。

期待値(Expectation)
この指標の期待値は、実施されるキャンペーンの種類や、コンバージョン・イベントによって大きく変わる。消費者は購入の際よく考えるため、普通サイトを繰り返し訪問する。逆に無料といった言葉で誘ったり、訪問者に直接何らかの行為を直接促すようなバナー広告は、コンバージョンまでの平均訪問回数は低いことが多い。

サイトやキャンペーンやコンバージョン・イベントによってこのKPIがどうなるかをあらかじめ知る方法はないので、これを組織の中で広くレポートすることなく、どのように訪問者がコンバージョンするかを理解するために十分な時間を掛けてから、この指標を計算するのがよいだろう。こうすることで、その数字がよいのか悪いのかを判断するための優れた嗅覚をアナリストに持たせることができる。

行動(Action)
この指標に対する期待値を設定するのは難しいが、短い時間であるほうが望ましい。コンバージョンまでの平均時間が長いキャンペーンや提案は、コンバージョン率が高いか、価値が高いか、コストが低いかどうか注意深く分析すべきだ。全てが同様であれば、コンバージョンまでの時間の長いキャンペーンはやめるべきだ。


コンバージョンまで概して長いサイトはコンバージョン・イベント周りのきっかけについて調査すべきだ。このKPIはコンバージョンを早めるように訪問者を促す要素の正しい組み合わせを探すためのA/Bテストにおいて、コンバージョン・ファネルを調べる際によい機会を提供してくれる。

0 件のコメント: